ある日のこと、とあるマンションの一室の扉に、一枚の張り紙が貼られていた。その内容を読んだ人々は、思わず背筋が凍るような恐怖を感じたという。その張り紙にはこう書かれていた。
「足音 本当にうるさいです。(特に、AM1:00~)このままであれば、管理会社へ連絡します。気を付けてくれ」
一見、ただの騒音に対するクレームのように思えるが、この張り紙が貼られた部屋は、実は8月上旬に住人が引っ越ししていったばかりの空き家だったのだ。なぜ、誰もいないはずの部屋から足音が聞こえるのか。多くの人々がこの謎に震え上がった。
この出来事がSNSに投稿されると、瞬く間に多くの反応が寄せられた。
「ウォーターハンマー現象じゃないですかね。私も上の階の騒音がうるさくて管理人に相談したら、実はその部屋には誰も住んでいないと言われてガクブル展開になりましたが、最終的にはウォーターハンマー現象と判明して事なきを得ました。」
ウォーターハンマー現象とは、水道管内の水流が急に止まることで発生する衝撃音のことだ。しかし、すべての音がこの現象で説明できるわけではない。
さらに別のユーザーも、自身の経験を共有した。
「失礼致します。真上と思ってたら斜め上の住人だった、というのもマンションあるあるですが…(マンション警備の経験上)。
このように、音の発生源が思っていた場所とは異なることもあるという。しかし、これも一つの説明に過ぎない。
あるユーザーは、もっと現実的な可能性を指摘した。
「空室になったばかりなら、時間帯的にリフォームとかクリーニング業者なのでは。」
確かに、引っ越し後のリフォームや清掃作業が深夜に行われることもある。しかし、AM1:00という時間帯に行われるのは珍しい。
一方で、さらに不気味な体験を語るユーザーも現れた。
「安めの家賃で一軒家を借りたら昼夜問わずラップ音、金縛り、走り回る足音、タール状の煙りが人型になったりで、絶対何かある?と思い近所の人達に聞き廻ったら、持ち主だった独り暮らしの女性が茶の間で吊っていた訳あり物件でした。即日逃げるように引っ越した経験があります。」
このような体験談を聞くと、張り紙に書かれた足音の正体が一層不気味に感じられる。
この張り紙の真相は依然として謎のままだ。しかし、誰もいない部屋からの物音というだけで、多くの人々が恐怖を感じるのも無理はない。
張り紙をした人が、その部屋が空き家であることを知らなかった可能性もある。しかし、それを知った今、恐怖が増すばかりだ。
この出来事は、日常の中に潜む不思議で恐ろしい体験を浮き彫りにした。SNS上で広まったこの張り紙の写真は、多くの人々の想像力をかき立て、恐怖と好奇心を同時に呼び起こした。私たちが普段気に留めない音や現象にも、実は何か恐ろしい真実が隠れているかもしれない。そんなことを考えると、日常生活の中にもふとした恐怖が忍び寄るような気がしてならない。
記事はまだ終了していません。次のページをクリックしてください
次のページ