俺は、嫁の財産目当てで結婚した。
「誰がこんなデブスと…」
最初はそう思っていた。だが、嫁の親の莫大な財産を知った瞬間、俺の考えは一変した。上手くごまかして、何とか結婚まで持ち込んだのだ。遊び放題の許可も取っていたし、浮気三昧の日々を想像していた。
それもそのはず、俺には莫大な財産さえ手に入れば、嫁自身には全く興味がなかったからだ。婚約時代は毎週、愛の言葉を囁き、手を握り、親密な関係を装っていた。気持ち悪くても、全ては財産を手に入れるためのルーチンワークだと自分に言い聞かせていた。
しかし、結婚後、俺は想像もしていなかった状況に陥った。
「こんなはずじゃなかった…」
嫁と一緒に暮らし始めてから、俺は驚愕の事実に直面した。なんと、俺は嫁を愛してしまったのだ。
結婚当初は、女遊びや酒に溺れることを夢見ていた。だが、今ではそれらは全く興味を失った。仕事から帰れば、家に直行し、嫁と過ごす時間が何よりも大切になっていたのだ。
嫁は、俺の収入の全額を管理していたが、小遣いとして8割を返してくれる。その理由は、嫁自身が親の会社で役員を務め、年収が俺の倍以上あるからだ。彼女は実質専業主婦だが、俺にとっては何も不満はない。むしろ、嫁と過ごす時間が、俺にとって最も幸福な時間となっていた。
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