それは、私が実家に住んでいた頃のことです。敷地内に勝手に車を止める迷惑な人たちが何人もいました。しかも、一度や二度ではなく、同じ場所に複数回も。普通なら、「私有地です」「駐車禁止」といった張り紙で対策を講じるものですが、私の家の場合、その手の張り紙が全く効果を発揮しませんでした。
どんなに大きく、見やすい場所に「ここは私有地です」と掲示しても、無視されて車が止められてしまう。家族全員が頭を悩ませていました。これはもう、ただのマナー違反ではなく、明らかに悪意を感じさせる行為です。
しかし、ある日私は一つのアイデアを思いつきました。それは、数年前にテレビ番組「週間ストーリーランド」で見たエピソードからヒントを得たものでした。その番組では、似たような状況で「ご自由にお殴りください」という張り紙と共に、釘を打ち込んだバットが置かれていたのです。
これだ!と思った私は、さっそく自作の釘バットを作り、張り紙を準備しました。「ご自由にお殴りください」と大きく書かれたその紙を敷地内の目立つ場所に掲げ、釘バットをその隣に設置しました。
翌日、家族全員で敷地を確認すると、驚いたことに、無断駐車していた車が一台もいなくなっていたのです。
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