結婚12年目を迎えた私たち夫婦は、激しい喧嘩もなく、不倫もなく、ただ互いに無関心になり、次第に距離が開いていきました。子供もおらず、お互い仕事を持っていたため、会話も減り、夫婦関係は完全に冷え切っていました。
夫婦関係が修復不可能なほどの溝ができたと感じた私は、ついに夫に離婚届を渡し、考えを伝えました。夫は「わかった」と一言だけ言い、揉めることなく離婚が決まりました。
意味深なファイルの発見
離婚前夜、私は家を出るための整理をしていた時、夫のパソコンが目に止まりました。普段は触ることのなかったそのパソコンを開けると、「妻 H26.2.10~」というファイルが目に入りました。平成26年2月10日は私たちの結婚記念日であり、何も祝わなかった初めての結婚記念日でした。
好奇心からそのファイルを開いてみると、そこには夫が綴った日記がありました。日記には、夫が私との関係に悩み、苦しんでいる様子が詳細に書かれていました。
夫の日記
夫の日記にはこう書かれていました:
妻 H26.2.10 最近、妻との関係がうまくいっていない。私のことを嫌いになったのかもしれない…今日、それをすごく感じた。今までとは違った妻の態度、悲しい。
妻 H26.3.20 今日は、妻が「いってらっしゃい」と言ってくれた。照れくさくて一言しか話せなかったが、とても嬉しかった。明日は自分から話しかけてみよう。
妻 H26.4.5 どんどん妻との溝が深まっていく気がする。愛する妻を離したくない…でも、俺が悪いんだ。こんな俺といても妻は楽しくないだろう。
妻 H26.4.12 いっそのこと、俺から離婚を切り出してあげたほうがいいだろうか。なよなよしている自分が腹立たしい。
妻 H26.4.30 男らしくなりたい。
気持ちのすれ違い
夫の日記を読んで初めて、夫が私をどれほど大切に思っていたかを知りました。夫は寡黙であまり態度に表さないため、私は「夫にはもう気持ちがないんだ」
と思っていました。しかし、夫の日記を通して彼の気持ちが伝わり、私は涙を流しました。
離婚の撤回
モヤモヤしていたものが晴れた私は、すぐに夫にこのファイルを見たことを打ち明けました。お互いに行き違いがあったことを知り、私たちは離婚を取りやめ、もう一度やり直すことを決意しました。
それからは少しずつ気持ちを表に出すようにし、会話も増えていきました。私たち夫婦は再び手を取り合い、新たな一歩を踏み出しました。
最後に
夫婦は「言わなくてもわかる」がすれ違いのもとになることがあります。お互いの気持ちを伝えることは非常に重要です。この経験を通じて、私は夫婦関係の大切さを再認識しました。皆さんも、パートナーとのコミュニケーションを大切にしていただきたいと思います。
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