北朝鮮の「喜び組」という名前を耳にしたことがある方も多いでしょう。この組織は、金正日総書記の歓心を買うために結成されたと言われ、その実態は謎に包まれてきました。しかし、元メンバーの証言によって明らかになった事実は、想像をはるかに超えるものでした。
1984年12月、当時のナンバー2だった金日成国家主席の指示により、「喜び組」は結成されました。その目的は、金正日総書記に「喜びを与え」ると同時に「休息を確保する」ことにあったと言われています。金正日は芸術が好きであり、そのため、党幹部たちは北朝鮮国内で最高レベルの芸術家やダンサーを集め、金正日を楽しませるために喜び組を編成したのです。
この喜び組は大きく3つの部隊に分けられます。
人事を担当する部署の職員が全国の学校を回って美人学生を物色し、最終的に毎年約300人もの女性が選ばれていたと言われています。選ばれた女性たちは、厳格な健康診断を経て、「喜び組」のメンバーとして活動していました。彼女たちの生活は、豪華絢爛なパーティーの裏で、過酷な訓練や命令を忠実に守らなければならない厳しいものでした。
中でも、金正恩の母であり、元ファーストレディーである高英姫もこの「喜び組」に所属していたとされます。高英姫は踊り子からファーストレディーへと上り詰めたことからも、喜び組の中での地位や権力がいかに重要であったかが伺えます。
元メンバーの証言によると、「喜び組」の内部では、絶えず厳しい競争が繰り広げられており、少しでも失敗すると、厳しい罰が待っていたそうです。彼女たちの役割はただ金正日を楽しませるだけでなく、党幹部たちにも喜びを提供することが求められていました。
これは、彼女たちの精神と体を酷使するものであり、そこから逃れることは容易ではありませんでした。
しかし、このような内部の実態が外部に漏れることは厳しく制限されており、逃亡者や反抗者は厳しい処罰を受けました。彼女たちの生活は、まさに「パンドラの箱」のようなものであり、一度その箱を開けてしまうと、元の生活には戻れない恐怖が常に付きまとっていたのです。
現在、「喜び組」は依然として存在しているとされ、活動内容や規模は不明ですが、その影響力は未だ健在であると言われています。元メンバーたちの証言によると、彼女たちの多くは脱北を試みたり、外国に逃れることで、ようやくその呪縛から解放されたと語っています。
このように、「喜び組」の実態は、北朝鮮の隠しきれない秘密の一端に過ぎません。しかし、その真実を知ることで、北朝鮮の内部でどのようなことが行われているのかを理解する手がかりとなるでしょう。
記事はまだ終了していません。次のページをクリックしてください
次のページ引用元:https://www.youtube.com/watch?v=BmioVObvB8I,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]